人がウェブ日記を書く理由

最終更新: 8月4日


人はなぜウェブに自分の日記を公開するのか。


今日は「人はなぜウェブ日記を書き続けるのか」です。


私は散々ブログやテキストサイトを作っては引っ越し作っては引っ越ししてきました。

今でこそ、アメーバブログはてなブログQiitanote等のブログサービスやSNSで雑感を綴ったり、写真をアップロードするのが一般的となっていますが、それ以前、つまりブログサービスやSNSが流行する前は、自分でウェブサイトを作り、日記や読み物を夜な夜なしたためてはアップロードする必要がありました。十数年~20年前の頃かと思います。


なぜウェブに自分の日記を公開するのか

ブログで生計をたてている人や収益化を目指している人は明確ですが、私も含め、ただの日記を書いている人の動機(ウェブ日記が書かれる理由)は明確ではありません。論文中にも、

書き手は自身のホームページ上で自由に発信できるが、その情報は単に 「置かれて」 いるにすぎず、他者の目に必ずふれるという保証はない。

とありますが、これは昨今のブログ、twitter等でも同じことが言えます。ウェブ日記を始めた動機(開始動機)と、ウェブ日記の効用は論文中に以下のようにまとめられています。


開始動機

  1. 自己表現動機 「自分のことを表現するのによい方法だと思ったから」「自分の文章能力を知つてもらいたいと思ったから」「自分を売り込みたくて」

  2. 手段的動機 「情報更新が手軽にできるから」「アクセス回数の増加につながると思ったから」

  3. 同調的動機 「他の人が日記を書いているのを見て、自分も書こうと思ったから」「他の人にすすめられたから」


効用

  1. 自己に向かう効用 「書くことによって不安や緊張が解消する」「不満や葛藤などを発散し、すっきりすることができる」「書くことによって自分の本当の気持ちがわかる」「自分の問題や感情などを、整理し、明確にすることができる」「現実社会での役割を忘れて本来の自分を取り戻せるような気がする」「家族や親しい人の期待から離れて自由にふるまえる」

  2. 関係に向かう効用 「自分のことを書くことで、他の人もその人自身のことを知らせてくれるようになる」「自分に共感してくれる他者と出合い、親しくなれる」「個人と個人が互いに率直に意見交換できる」「自分で気づかない欠点や特徴などを、他の人から指摘してもらえる」


書くことによって不安や緊張が解消する」というのは私自身も効果を感じています。書きながら思考を整理することで、「すっきりすることができる」。書くことの効用はこちらも論文でも、語られていますね。長期的な効用として血圧が下がると書いてありますが、実際どうなのでしょうか。。(自己申告self-reportedの結果とは書かれています)。

家族や親しい人の期待から離れて自由にふるまえる」や「自分に共感してくれる他者と出合い、親しくなれる」あたりはウェブならではですね。


Read Me!

また、調査対象の収集にあたり、「日記猿人」と「ReadMe! JAPAN」を用いているところが極めて懐かしい 笑

日記猿人(Wikipedia)は既になさそうですが、ReadMe! JAPANはなんと現存していました。さすがに更新されてはいませんが、運営者による最後の挨拶は非常に味わい深く、良いウェブ日記でありますので、是非お読みください。ウェブ日記(あるいはテキストサイト)ってこんな感じだった。これがtweetされているだけだったら、受け止められ方はまったく違うでしょうし、残らなかったでしょうね。



参照

人はなぜウェブ日記を描き続けるのか:コンピュータ・ネットワークにおける自己表現



©2020 by PAPERWORK